遂に、「議会改革」に着手

議会改革の取材の写真 プロフィールと実績

議会改革検討委員会を新設、委員長に就任

議会改革検討委員会の写真

2017年の都議選後、真っ先に都議会の「議会改革」に着手した。
議会改革検討委員会」が全会一致で設置され、私が委員長に就任した。他会派のベテラン議員から、「あんな面倒な委員会なのに、よく委員長を引き受けたね。」と言われるほど、委員会運営は前途多難が予想された。

都議会は、多くの見直しが必要

議会改革検討委員会の写真

東京都議会は、全国の議会の中で改革が遅れている議会として評価されていた。今では当たり前になっている委員会のネット中継すらなく、議会棟内は喫煙が可能で、書類は膨大な紙で配布されるなどの状態だった。

かつて、「東京都議会議員は3期も務めたら家が建つ」と言われた時期があったらしい。当時は、政務活動費は使途明細の公表もなかったと聞いた。これが都議会議員イコールお金持ちのような印象となり、政務活動費についても悪いイメージになったのではないか。

ある時、会議中の弁当が政務活動費で処理されていたことを知った。この会議中の弁当は、都議会自民党在籍時に私自身も提供を受けて呑気に食べていた。当時は会派運営費等での処理だと思っていたが、まさかの政務活動費(会派分)だと気づいた時は嘆息した。

議会改革は、難航した

議会改革検討委員会の委員長インタビューの写真

委員会を新たに設置する場合、非公式に委員会の仕組みを打合せする。私はその席に加われなかったが、多数決によらない「全会一致」を原則にした委員会になった。

この「全会一致」は成熟した民主主義を目指すように聞こえるが、裏を返せば、議論が延びて、何一つ決まらない可能性が十分ある。故に、委員会開催日は常に緊張した。

ふつう、議会改革検討員会のように難しい委員会は、議会経験を積んだベテラン議員が委員長を務める。当選2回の私は不安であったが、議会改革検討委員会の委員長に就いた。

もちろん、ベテラン議員からの助言を求めながら委員会運営を始めた。事前に、委員会の進行については既に各会派で合意しているから、予定通り進めるよう指示を受けて第1回目の委員会に臨んだ。

ところが、初日からいきなり洗礼を浴びた。事前にまとまった話と違う提案をするベテラン議員がいて、大いに混乱した。その予定外の発言を受けて、当然、他の議員も黙ってはいないので大変だったが、他の委員からの協力を得てなんとか収拾できた。

議会改革検討委員会への関心は高く、開催日は必ずTVカメラが入り、委員会終了後には委員長ぶらさがり取材(廊下等で立ったまま受ける取材)の要請があるなど、議会改革の行方は注目されていた。毎回、記者とのやり取りは緊張感があった。社の方針として都民ファーストの会を批判する大手メディアからは厳しい質問が飛んだ。また、キャッチ―な見出しだけに反応して攻撃的な投稿をする専門家もいた。こうしたことも勉強になった。

各議員の議論は熱を帯び、結論に達するまでに相当数の打合せや理事会、委員会を開いた。通常の委員会であれば、ある程度の審議を経て多数決(採決)となるが、この議会改革検討委員会は「全会一致」を原則とするので、議論が熟したと判断しても採決できない仕組み。これには最後まで苦しんだ。

合計14項目の議会改革が決定した

議会改革の内容14項目を表にした

〈議会改革検討委員会で決定した14項目の改革内訳〉
●議会関連
①常任委員会のネット中継
②ペーパーレス・IT化
③議会棟の全面禁煙
④公用車削減(利用を公務に限定し、台数も削減)
●政務活動費の使途
⑤新年会費に政務活動費を支出できない
⑥会議時の弁当代に政務活動費を支出できない
⑦視察時の食事代に政務活動費を支出できない
⑧都議自身や親族が所有する物件の事務所家賃は、政務活動費で支出不可
⑨都議の家族への人件費は、政務活動で支出不可
⑩議員連盟への会費等は、政務活動費で支出不可
⑪人件費の金額を開示
⑫科目新設(政務活動費の処理)
⑬公表資料の追加
⑭使途の追加(社労士や税理士等専門家への依頼)

都政の真実が世に伝われば、世の中を良くできる

政策ビラの写真

2017年度に実施できた14項目の議会改革は、あくまでも入り口にすぎない。肝心なことは、都政の真実がオープンになる仕組みを作ることだと思う。
神宮外苑再開発、築地市場跡地再開発、英語スピーキングテスト、自転車ロードレース、プロジェクション・マッピングなど批判が多いものは、議会に十分な情報が提供されていない。
都民にも情報がないから何が問題かが伝わりにくく、都政への関心が湧かない仕組みにされている。  情報が閉ざされると、何でもやり放題になる。

都政に問題が見つかれば、ミライ会議は一つ一つ情報を取り調査をして、潰していくが、数が多く分野も多岐にわたり、きりがない。
もはや、都政が停滞する仕組みを変えないと次に進まない。
組織優先の縦割り、安パイ思考の慣例重視、そして、難しいことは白黒つけないでグレーにするから、何も解決しない。だから、停滞は続き、都民の政治に対する関心は薄れ、しらけていく
でも、世の中は今より良くできる。「やり方を変える」ことで、大きく変わる
その唯一の方法が、政治だと思う。

政治を動かすには、都民に真実を知ってもらう必要がある。
都民に真実を伝え続け、同時に、都民が真実を知ることができる仕組みを作る必要がある。これが都政改革の出発点になる。

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