「築地市場跡地」誇れる再開発の範を示せ!

かつての築地市場の写真 プロフィールと実績

油断すると、審議すらない〈東京都の悪癖〉

東京都では、黙っていると都議会での審議すらないまま、重大案件が決定されることがある。築地市場跡地は、巨大利権の宝庫ゆえに表(議会)で堂々と議論をする必要があった。
しつこく東京都に求めてきたことは、築地市場跡地を都有地のまま再開発する形式にして、都が開発方針を示し、世界の都市と競争できる再開発モデルとなることだ。

築地市場跡地で描いた目標〈世界に、次世代に誇れる内容に〉

都議会の代表質問等を通じ、議論の俎上に載せようと提案を重ねてきた。
地歴を踏まえた開発
(江戸からの繋がり、築地市場との繋がり、浜離宮や墨田川との連続性など)
舟運ネットワークの充実と拠点化(古くて新しい交通
IT(DX)による都市ツール化(スマートシティ)など

「これぞ東京の再開発」という範を示して欲しい

政治的圧力に都知事が屈することを心配したが、まずは、小池知事就任前からの既定路線であった築地市場跡地の民間への売却を踏みとどまり、都有地のまま再開発することに成功した。
次の問題は開発の中身である。コロナ禍を経て、働き方消費スタイルをはじめとする行動様式は変わった。
東京都が所有したまま民間で再開発を行う意味は、都が開発方針を決めれば、全国に溢れかえっている金太郎飴のような再開発スタイル(マンション、ホテル、大型商業施設、国際会議場のセット)を回避でき、次世代や世界に対して、コロナ禍を経験した江戸から続く巨大都市ならではの再開発モデルを示すことが可能だと考えた。
東京都が主導する以上は、儲かる施設だけでなく、儲からないが都市の魅力を高める施設も重要だと考えていた。舟運の専門家、建築家や都市計画の専門家と共に研究した結果をもとに、議会質問を通じて東京都に考えを伝えてきた。

なぜ、そこにN設計が⁉

既得権益が裏で跋扈できない環境にしないと、民間事業者等の自由な発想が引き出せないと案じていた。
実は、都の進め方には、気がかりがあった。
2021年度における「築地再開発設計の仕様書」に向けた委託調査の委託先がN設計M総合研究所に限定され、事実上内容は非公開だったことだ。
もしも、再開発に応募する事業者グループに、築地の仕様書に関わったN設計等が参加していたら、そのグループは落札で優位になることは間違いないと思った。この憂いは、後に現実になった。

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